当鉄道の機関車・客車・貨車は、一部を除き「アノールドカプラー」が標準として普及しています。
そのうち、客車及びその牽引用機関車については、他のナックル系カプラーの本格導入を検討しており、昨年12月のKATO製DF50の片エンドの連結器をKATOカプラーNの走行試験を実施しております。
しかしながら、その後、機関車と客車の一部には自動開放が可能なKATOの「マグネティックナックルカプラー」の存在を知り、当鉄道への導入を検討することになりました、
これを受け、今回12系客車の一部に試験的に装着し検証を行いました。
当鉄道には、KATO製の12系客車は11両在籍しています。
お座敷運転時代は11両編成(6両+5両)で運用していましたが、レイアウト製作以降は、フル編成でレイアウトに乗り入れることできず、一部休車状態が続いていました。
今回は、そのうち2両(スハフ12・オハフ13の1両ずつ)の車掌室側にKATOマグネティックナックルカプラーを試験的に装着しました。
所有する12系客車はカプラーが台車マウントの旧製品ですが、製品の質感はそれなりに高く、お気に入りの車両です。
12系客車のカプラーが台車マウントなので、今回はカプラポケット用(品番:28-257)を装着しました。
まずはカプラーの組み立てですが、パーツは「ナックル短」「ナックル受短」「解放ピン」の三つです。
非常に小さな部品なので、50代のおじさんには組み立てるのが大変でした。
他のモデラ―の方の公開ブログや動画などを参考にしながら、なんとか1個組み立てました。
組み立てたカプラーを、既存のアノールドカプラーと交換します。
最初にカプラーを交換した後、スプリングをはめました。
その後、製品付属していたカプラーアダプターをカプラーポケットの上に取り付けました。
台車にカプラーアダプターを取り付けた状態です。
カプラーを換装した台車をテスト車の1両目に取り付けた様子です。
アノールドカプラーよりも実感的ですね。
問題は、自動開放ができるかどうかです。
今回予定していた2両へのカプラー換装が完了しました。
とりあえず、机の上にアンカプラー線路を中心にユニトラックを並べて、その上に換装したカプラーで連結した状態で車両を乗せてみました。
しかしながら、アンカプラー(磁石)の上に連結面を乗せても、何も変化はありません。
本当に自動開放するのか心配です。
それと他に心配事がもう一つ出てきました。
カプラーそのものは、ナックルカプラーに開放ピンを取り付けただけのものですが、
アンカプラーの上でなくても、連結した状態で車体を揺らすと、自動開放されてしまいました。
当鉄道の本線レイアウトでは、勾配区間やカーブレール・ポイントの連続区間などがあり、カプラーがしっかり繋がっていないと走行中に自動開放をしてしまわないか?
KATOのナックルカプラーはカプラーポケットのスプリングの調整をうまくしないと、走行中に自動開放してしまうとの情報も聞いています。
とりあえず、ナックルカプラーとしての本線走行試験を行いました。
装着したマグネティックナックルカプラーを向かい合わせにした状態で、スハフ12とオハフ13の2両編成を組成し、EF65の牽引で本線を走らせました。
走行試験では、装着したカプラーが自動開放することはありませんでした。
長編成を組むとカプラーに掛かる重量が増えますので、それがどこまで耐えられるかは分かりませんが、とりあえず今回は大丈夫でした。
ゆうづる駅構内横の貨物ヤード(建設予定地)に、ユニトラックのアンカプラーを配置した開放テスト用の側線を仮設しました。
当社の線路はトミックスですが、ユニトラックとの接続用にはKATOのジョイントレールを使用しました。
まずは、EF65+スハフ12+オハフ13の編成を入線させ、装着カプラーの自動開放をテストしました。
アンカプラーの上に装着したカプラーの連結面に位置した状態で一旦停止。
車両をゆっくり前後させましたが、自動開放は行われませんでした。
今度は列車の最後方に中間車を連結し、被牽引側の編成を重たくすることで
カプラーにかかる重量(負荷)を増やしたところ、数回のテストのうち2回、自動開放を行うことができました、
アンカプラーの上での自動開放を行うには、ある程度のコツが必要となりそうです。
まだ検証は不十分ですが、マグネティックカプラー導入の実現に向けて、ある程度の可能性が見えてきました。
今後、KATO製の機関車にも本カプラーを装着して、検証を行う予定です。