先日、旧型電機機関車(EF56×1・EF57×1・EF58×3)計5機のレイアウトでの試運転(走行テスト)を実施しました。
以下はそのレポートです。
試運転(走行テスト)の目的・項目
当鉄道では、機関車・客車・貨車のナックルカプラー化事業を進めており、最近ではKATO製旅客用旧型電気機関車のうち5両について、アーノルドカプラーからKATOナックルカプラーへの交換を実施しました。
また、10系客車編成についても編成両端のカプラーをKATOマグネティックナックルカプラーに交換し、更に整備の完了したスハネ16を編成に組み込み、従来の5両編成から6両編成に変更しました。
今回は、この仕様変更を行った旧型電機機関車及び10系客車編成の試運転を行い、走行時の不具合や動作確認をしました。
今回検証する項目は以下のとおり
- ナックルカプラー不具合の有無確認(走行時に勝手に自動解放!)
- マグネティック・ナックルカプラーの動作確認(自動解放)
- 上り急勾配区間での登坂能力の確認(6両編成の客車牽引時)
10系客車編成について
10系客車は20年以上前に購入したKATO製の単品で、スロ62(実は60系ですがKATOでは10系のアイテムで製品化されていた)を含む9両を所有していました。
このうち、ナハフ11・ナハ11・オシ17・オハネ12・オハネフ12の5両を2023年室内用装備とナックルカプラー交換を実施し、5両編成としてレイアウトで走らせていました。
その際、編成両端の連結器はアーノルドカプラーのままでしたが、最近になって機関車側のナックルカプラー化が進行したため、2024年9月にKATOマグネティック・ナックルカプラーに交換されました。
更に既に室内用が装備されていたスハネ16のナックルカプラー化も行われため、上記のとおり編成に組み込まれて6両編成となりました。
合の有無確認(走行時に勝手に自動解放しないか!)
結果からいうと、今回のテストでは全く問題ありませんでした。
EF58:初期型大型窓茶塗装。
客車連結側の連結器がマグネティック・ナックルカプラー。
EF58:上越線仕様ブルー機
客車連結側の連結器がマグネティック・ナックルカプラー。
EF58-160号機:KATOOの2024年再生産ロット
両端の連結器とも、通常のKATOナックルカプラー。
EF57:KATO旧製品。
両端の連結器とも、通常のKATOナックルカプラー。
EF56:KATO2023年ロット
両端の連結器とも、通常のKATOナックルカプラー。
KATOの機関車は古い製品でもよく走ります。
ブルーのEF58はこの1両しか保有していません。
当鉄道では最新鋭のEF56。
スロットレスではありませんが、それに近い滑らかな走りです。
KATO旧製品のEF57もしっかりと走りますが、最近の新製品に比べると牽引力がイマイチ低いのは、仕方ないところです。
現行製品のEF57も欲しいですね。
再生産が待たれるところです。
旧型電機機関車の中では唯一スロットレスモーターを搭載したEF56。
やはり走りと滑らかさは他の追随を許しません。
マグネティック・ナックルカプラーの動作確認(自動解放)
EF58のうち、20年年前に購入した2機については片エンド側にKATOマグネティックナックルカプラーを装備しています。
一応取り付け時には簡単な動作確認を行いましたが、今回あらためてレイアウト上でテストを実施しました。
EF58初期型大型窓茶塗装の片エンドに装備した、マグネティックナックルカプラーの自動解放のテスト。
客車側もマグネティック・ナックルカプラーとなっていることもあり、動作は良好でした。
EF58上越線ブルーのマグネティック・ナックルカプラーの動作も問題なしでした。
客車側のみのマグネティックナックルカプラー装備で自動解放ができるかも試してみましたが、今回はだめでした。
開放ピンの調整具合にもよりますが、自動解放を確実に行うのであれば、連結した両方の連結器をマグネティック・ナックルカプラーにした方がよさそうです。
上り急勾配区間での登坂能力の確認(6両編成の客車牽引時)
室内灯を搭載し重量の増えた10系客車6両編成を単独で牽引し、当レイアウトの「セノハチ」と呼ばれる上り急勾配区間を走破できるかのテストも実施しました。
EF58:初期型大型窓茶塗装。
あまり余裕はなさそうですが、一応普通に通過することができました。
デッキがなく車体も大きくてそれなりに機関車の重量もあるので、坂を登る際のトラクションが確保されているのでしょう。
今回は非牽引側の客車が6両編成でしたが、7両編成だとおそらく走破するのは難しいと思われます。
EF58:上越線仕様ブルー機の牽引。
基本的には、上記のEF58初期型大型窓茶塗装と同じです。
最新鋭のEF58-160号機。
流石にモーターも新しく、普通に急勾配を通過できました。
EF57:KATO旧製品は、急勾配を通過することができず、途中で止まり空転してしまいました。
モーターは確かEF58の古い製品よりも昔のものだと思いますが、プラスティック製のデッキが付いている分、EF58よりも重量が少なくトラクションも確保されていないものと思われます。
編成を5両に減車するか、重連・補機を付けるなどをすれば7両編成でも通過できそうです。
かつて、東北本線ではEF57とEF58の重連で客車列車を牽引していた例もありましたが、ここでも重連で走れせて楽しむのも良いかも知れません。
最新スロットレスモーターのEF56は、この急勾配を普通に通過できました。
重量はEF57旧製品と大差ないと思います。
Nゲージのモーターの進歩を感じました。
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まだ残る、アーノルドカプラーの機関車・客車・貨車についても、順次ナックルカプラー化を行い、レイアウトでの走行テストをレポートする予定です。