概要
伊豆急行線は、1961年に伊東駅~伊豆急下田駅間 45.7km が全線電化・単線として開業しましたが、100系はこの開業に合わせて導入された車両で、同鉄道の基本形式として1972年までに53両が製造され、2002年まで活躍していました。
伊豆半島の東海岸を縦断する観光路線としての役割が大きいこの路線では、開業当初より東京方面から乗り入れる直通する国鉄の優等列車が走り、伊豆急行の列車も伊東駅から熱海駅までの直通運転を行っていたことから、100系にはグリーン車や食堂車等も在籍していました。
老朽化による廃車は1985年頃から始まり、2002年までに旅客運用から引退・廃車となり、事業用として1両だけ残っていたクモハ103も一時期イベント列車などで営業運転に復活したものの、2019年に引退となりました。
基本仕様
国鉄への直通運転を前提とされたことから、車体は全長は20m級とされ・車体幅は2,800mmで片側2扉、デッキは設けられませんでした。
前面は貫通構造で、東急6000系(初代)の形状をベースとした中央に貫通扉を設置した3枚窓のデザインで、側面窓は下段を上下に開閉できる二段大型窓となりました。
塗装は、ペールブルーとハワイアンブルーのツートンで、境に幅150mmの銀帯を配したものが採用されました。
駆動方式は国鉄153系同様の中空軸平行カルダン駆動方式が用いられましたが、運用の柔軟性や研修設備での取り回しを考慮し1M方式となりました。
制御システムは抵抗制御、主電動機は直流直巻電動機で定格出力は120kWで国鉄157系を上回り、当時としては高性能でした。
制動方式は、発電ブレーキと空気ブレーキを併用する電磁自動ブレーキ(ARED)が使用されました。
形式(鉄道コレクション)
鉄コレの伊豆急100系は、様々なバリエーションが製品化されていますが、そのうち自分が所有しているのは以下の8両のみです。
残念ながら、グリーン車とか食堂車は持っていません。
クモハ100形
開業時から使用された両運転台式の電動制御車で、実車では最期まで残ったクモハ103の1両を保有しています。
クモハ110形
片運転台式の電動制御車で、開業の翌年1963年に製造されたクモハ122・クモハ123、1964年に製造され高運転台車となったクモハ125の3両を保有しています。
クハ150形
伊東側に運転台が設けられた制御車で、開業時に製造されたクハ152・クハ157の2両を所有しています。
クハ152は事故に会って復旧した再に高運転台改造され、その後連結器周辺にスカートが追加されました。
サハ180形
元はグリーン車(サロ180形)として導入されましたが、1986年のグリーン車廃止に伴い普通車への格下げ工事が行われたグループで、転換式クロスシートが向い合せに固定されました。
このうち、サハ186の1両を保有しています。