京阪電鉄350型は、当時京阪大津線に残存していた旧型車を置き換えるために導入され、1966年から1967年にかけて11両(351-361)が製造されました。
車体は先に導入されていた260型や300型と同等で、両開きの乗降用扉が2ヶ所設置され、塗装は当初より車体の上半分が若草色(ライトグリーン)・下半分が青緑色(ダークグリーン)の一般色となりました。
運転台は351-355が両運転台、356-361が片運転台となりました。
台車や主要機器は1967年まで使用されていた800型(初代)のものが流用され、260型や300型に比べて主電動機の出力が低く、併用軌道や急勾配を有する京津線への旅客列車としての乗入れができず、石山坂本線のみで運用されていました。
1970年の集電装置変更(ポールからパンタグラフへ変更)以降、両運転台車の方運転台化(2両編成化の際の連結面の撤去工事)が実施されましたが、351は両運転台のまま残存し、錦織車庫の入換や故障時の予備車などとして運用されました。
700形の導入に際しては、運転手の習熟訓練用として用いられるために、制動装置が従来の非常直通ブレーキから全電気指令式電磁直通ブレーキに換装されました。
1994年の錦織車庫の改築の際、スペースの関係から廃車・解体となりました。
鉄道コレクションの第17弾では、両運転台の351が製品化されました。
↑ 351
↑ 前面の様子
↑ 側面の様子 その1
↑ 側面の様子 その2
↑ 側面の様子 その3
↑ パンタグラフの様子
↑ 台車の様子
↑ 反対側 運転台付近の様子