クモル145形とクル144形は、1979年から1981年にかけて101系の改造名義で製作された新性能配給電車です。
従来の旧型車両から改造された既存の配給電車の老朽化が進み、かつブレーキ性能面などから山手線や京浜東北線に導入が予定されていた ATC への対応が困難であったことから、これらの車両の置き換え用とされました。
車体は、冷房装置などの重量物や大型部品が運べるよう、トラックの平ボディ車のようにその大半の屋根が撤去され、運転席の後ろ(屋根のある部分=有蓋室)は小型部品の運搬や職員の輸送用のスペースとなりました。
台車・主電動機・電動発電機などは改造元の101系から流用されましたが、新規に製作された車体は構造強化の関係から17m級となり台枠は厚くなっています。
一部に架線のない工場や車両基地での入れ替えが容易にできるように、パンタグラフが動力車ではないクル144 にも搭載され、クルのパンタグラフで得た電力を一般のジャンパ連結器を通じてクモル145 に供給することが可能です。
但し、連結器の熱容量の関係から長時間使用ができず、本線走行時はクモルのパンタグラフのみが使用されます。
国鉄時代に2両編成16本が製造され、民営分割化後も JR東日本・東海・西日本の3社で引き継がれ運用されていましたが、現在は廃車が進み、最後まで西日本に残っていた1本も2021年に廃車となってしまいました。
鉄道コレクションで、第20弾で製品化されたものを所有しています。
↑ クモル145-12
↑ クル144-12
↑ クモル145-12 前面の様子
↑ クモル145-12 側面の様子 その1
↑ クモル145-12 側面の様子 その2
↑ クモル145-12 側面の様子 その3
↑ クモル145-12 有蓋室後ろの様子
↑ クル144-12 側面の様子 その1
↑ クル144-12 側面の様子 その2
↑ クル144-12 側面の様子 その3
↑ クル144-12 有蓋室後ろの様子
↑ パンタグラフの様子
↑ 台車の様子
↑ クル144-12 運転台付近の様子